企業のドライバーが実践したい!事故を防ぐための運転マナーチェックリスト
企業ドライバーとは、トラックなどの運送業者や、タクシー・ハイヤーなどはもちろん、会社のロゴなどが入っている社用車を運転しているすべてのドライバーを指します。
この記事では、企業ドライバーが実践したい、事故を防ぐための心構えと運転マナーチェックリストを解説していきます。
社用車は「会社の顔」として周囲から見られていることを意識しよう!
トラックやタクシーなどは、車に大きく会社の名前が入っています。
また、いわゆる普通車でも、社名のロゴなどが入った社用車を運転していれば、良くも悪くも社名が人の目に留まります。
社用車に社名が印字されていることで広告として大きな効果がありますが、反面、悪い運転をしていると、会社のイメージダウンにもつながります。
例えば、無理な追い越しをしたり、歩行者がいる横断歩道の前で止まらなかったり、急いでいるからと前の車をあおったり、車間距離を詰めたりなど、人に不快な思いをさせる運転をしていると、人々は、そのドライバーではなく、車に記載されている企業に悪いイメージを持つのです。
したがって、企業ドライバーは、「会社の顔」として、思っている以上に周囲から見られていることを意識することが重要です。
企業ドライバーの基本の心構え
最初は企業ドライバーとして意識して安全運転をしていても、日々同じような業務、同じような景色の中を運転していると、安全運転に対する意識が低下してしまうことがあります。
そんな時は以下の3つの心構えを意識しましょう。
心構え1:譲り合い・思いやりの心を持つ
まずは「譲り合い」と「思いやり」の心を持つことが大切です。
譲り合いと思いやりの心は運転だけではなく、人としての基本でもあります。
「横断歩道に歩行者がいたら止まる」「合流しようとしている車がいたら先に行かせる」「右折しようとした横断歩道を渡っている人の歩くスピードが遅くても待つ」など、他の車や歩行者に対して、常に思いやりの心を持って譲りましょう。
ドライバーが温かい心を持っていれば、自然と安全運転になり、周りからの評価も上がります。
プロのドライバーとして、一番基本の心構えです。
心構え2:安全運転意識を高める
自分勝手な「だろう運転」は、交通事故を起こす危険性があります。
一度交通事故を起こしてしまうと、企業にとっては、損害賠償など金銭的損害だけでなく、企業全体の信用の失墜や、ブランドイメージの低下など、計り知れないダメージを受けます。
したがって、企業ドライバーには、より一層の安全運転意識を高める必要があります。
常に歩行者や他の車を意識した「かもしれない運転」で、危険予測して運転しましょう。
教習所で行っている企業向け安全運転講習を定期的に受けると、より意識を高めることができます。
心構え3:「会社の顔」としての責任を持つ
社名の入った社用車は、会社の広告塔として大きな役割を果たしています。
企業ドライバーは、今一度その「会社の顔」としての責任を持つよう心がけるべきです。
自分がしたことは、良いことであれ、悪いことであれ、「会社がしたこと」になってしまうという意識を持ち、責任感を持って運転しましょう。
事故を防ぐための運転マナーチェックリスト
ここでは、企業ドライバーの事故を防ぐ運転マナーチェックリストを5つ挙げます。
自分が当てはまっていないかどうかチェックしてみてください。
【1】おごった意識を捨てる
「自分はプロのドライバーである」という意識は、時に「おごり」にもなりがちです。
特に、トラックの運転手は、常に高い位置から相手を見下ろしているため、無意識のうちに、威圧的な運転になったり、嫌がらせ的な運転になったりする可能性があります。
プロのドライバーであるからこそ、「強者は弱者を助く」という意識を持って、歩行者(特に子どもや高齢者)や他の車に対して、思いやりある運転をしましょう。
【2】油断しない
「毎日走っている道だから」という油断は、大きな事故を引き起こす危険性があります。
油断すると注意力が低下し、わき見運転につながります。
わき見運転は、前の車が停車したのに気づくのが遅れて追突したり、歩行者の発見が遅れてはねてしまったりと、重大な事故につながりかねません。
わずかな緊張のゆるみが、取り返しのつかない大事故になるかもしれないのです。
毎日走っている慣れた道でも、油断せず、常に危険予測して走りましょう。
【3】過信しない
「自分は運転がうまい」と自信を持つことは大切ですが、過信は禁物です。
安全運転の基本を忘れ、スピードを出したり、無理な追い越しをしたりと、無謀な運転をする危険があります。
車に乗るときは、常に安全運転の基本を頭に叩き込んで、ベテランドライバーであっても、初心を忘れずに運転しましょう。
【4】「急ぎ」や「焦り」を抑える
「急がなければ」と焦る気持ちに支配されると、他の車の動きが遅く見え、全体の流れに対する配慮がなくなります。
その結果、無理な追い越しや、強引な車線変更、一時停止の無視など、危険な運転になる可能性が高いです。
「急いでもそんなに早く到着するわけでもない」と焦りの気持ちを抑え、心に余裕をもって運転するのがプロのドライバーと言えるでしょう。
【5】イライラしたり、カッカしたりしない
イライラしたり、カッカしたりといった攻撃的な状態で運転すると、的確な判断力が失われ、大変危険です。
それが高じると、他車の運転行動が気に障り、他車に対してあおり運転をしたり、車線変更で前に出てこられたら仕返しをしてやるなどといった攻撃的な運転に転じる恐れがあります。
一時の感情によって事故を引き起こしても引き換えすことはできないので、常に冷静な運転を心がけましょう。
企業ドライバーである自覚と責任感を持って運転しよう!
以上、企業ドライバーの心構えと、実践したいチェックリストをご紹介してきました。
企業の名を背負って活躍するプロのドライバーには、自覚と責任感が重要です。
この記事に挙げた心構えとチェックリストを常に意識して、企業のイメージアップにつながるような安全運転を心がけましょう。
常に安全運転を意識するには、定期的に教習所による企業向けドライバー講習を受けるのがおすすめです。
できれば社員全員、でなくても管理者や責任者など複数人が受けることで、縦と横のつながりで、安全運転意識をお互い高めあうことができます。